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2018年9月7日

複数の個人事業の一部だけ法人成りすることは可能?

複数の事業運営をしている場合、全てを法人成りした方がいいのでしょうか? それとも、個人事業のままの方がいい事業もあるのでしょうか? ここでは、複数事業を運営している場合の、法人成りについて解説します。

一部の事業だけ法人成りする場合の注意点

個人で複数の事業を営んでいる場合、全て法人成りした方がいいのでしょうか? 基本的に、全て法人成りしても、一部の事業だけ法人成りしても問題はありません。 ただし一部の事業だけ法人成りする場合、以下の点に注意する必要があります。

1.事業の境界線を明確に分ける

複数の事業のうち、一部だけ法人成りする場合、それぞれの事業の境界線を明確に分ける必要があります。 法人用の銀行口座を開設するのはもちろんのこと、個人事業の資産は使用しないなど、経理面でもしっかり区別しなくてはなりません。 なぜならば、税務署は一部だけ法人成りすると、個人事業と会社の間で利益供与などが発生していないか疑います。 悪徳行為をしないのはもちろんのこと、ギリギリセーフといった行為もしないように気をつけましょう。

2.手間が増える

事業の一部のみ法人成りすると、経理など事務作業の負担が増すことは覚悟しておいてください。 帳簿付けを別々に行うのはもちろんのこと、法人・個人両方の確定申告が必要です。 確定申告を税理士に依頼する場合も、法人・個人の両方を頼まなくてはならないので、手数料が高くなります。 上記の手間が発生することから、一般的に一部のみ法人成りするのはデメリットの方が目立ちます。 メリットとしては、売上金額によっては消費税の節税になりますが、ほとんどの人は恩恵を享受できないと思われます。

法人と個人の両方を持つ場合

上記のデメリットはあるというものの、個人事業と法人の両方を持っている人もいます。その最も多いケースが、法人経営をしながら、個人として不動産賃貸業を行うというものです。いわゆる、不動産投資ですね。 経営者個人の不動産を法人に貸与することで、役員報酬とは別途、家賃収入を得ることができます。 また法人の代表でありながら、別業種でフリーランスで仕事をしたいという人もいるでしょう。 そのようなことも可能です。 ただし会社と同業種の内容をフリーランスでしたいとなった場合、話は別物。 利益相反取引となるため、事前に取締役会や株主総会での承認を得る必要があります。 またフリーランスで稼いだお金は、確定申告しなくてはなりません。 これらをクリアさえできれば、会社の代表がフリーランスとして働くことに問題はありません。

複数事業を営んでいる場合の法人成りのメリット

複数事業を営んでいる場合、法人成りするメリットは大きいと考えられます。 なぜなら所得を分散させることによって、節税が可能になるからです。 個人事業では売り上げが上がるほど、オーナーの所得も上がっていきます。 その分、課税所得も増え、莫大な所得税を徴収されます。 対して、複数の事業をそれぞれ法人成りすれば、売り上げを分散させることができます。 売り上げを抑えれば、法人税の課税率は低くなります。その分、あなたが自由に使えるキャッシュが増えるのです。

法人と個人を同一視しないように注意しよう

上記にある通り、法人と個人は別人格。 たとえ社長一人だけの会社であってもそれは同じです。 法人で得られたお金はたとえ自分で稼いだお金だとしても、好き勝手に使用してはいけません。 税務署もこのあたりのことはよく分かっていて、会社のお金の流れをしつこいくらい厳しくチェックしています。 万が一、私的流用が発覚したら、ボーナスと見なされてしまいます。 社長のボーナスは経費計上されません。その上、所得税や住民税の課税対象にはなってしまうのです。 そのため、役員報酬として与えられたもののみ使うようにしましょう。 たまに「会社からお金を借りた」という人がいますが、役員貸付金も良い印象を残しません。 税務署には「何のために借りたのか?」と聞かれますし、銀行も「社長が私的流用したのでは?」と疑い、融資をストップする可能性があります。また利子が発生するので、利息を支払う必要が生じます。 「どうしても借りないと生活できない」という場合は、金銭消費貸借契約書を作成しましょう。 作成の仕方は、インターネットで「金銭消費貸借契約書」で検索すれば、ひな型が多数表示されるので、それを参考にするのが良いと思います。

基本的に、複数事業の一部だけを法人成りするのはデメリットが多い!

複数事業の一部のみを法人成りすることについて分かりましたか? 基本的に、複数事業の一部のみ法人成りすると、税務署などから「何かしらの利益操作をしているのではないか」と疑われる可能性が高まります。 痛くない腹を探られないためにも、よほどの事情がない限り、一部の事業だけ法人成りするのはやめておいた方がいいかもしれません。
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